サウンドユニットの制御
2010年5月10日


 今回の鉄道模型の少年時代の目玉のひとつにサウンドユニットがあります。
 これは5種類の効果音をレイアウトに仕込んだスピーカーが流すという仕掛けです。  NATOCの場合、効果音はPCから自由に出力できるのでわざわざこのサウンドユニットを制御するのは無駄なような気がします。
 そこで電動遮断機でサウンドユニットを制御する方法を考えてみました。  PCを使わなくても制御できますのでNATOC使わない方にも参考になると思います。


サウンドユニットの改造

 今回使用する効果音は踏切の音です。  サウンドユニットの他の効果音はスイッチを押すと一定時間サウンドが流れますがこの踏切音はスイッチを押している間、鳴り続けるようです。
 そこでこのスイッチに並列で通常のスイッチを接続してスイッチが入りっぱなしになるようにします。



 踏切音のスイッチの接点部分リード線をハンダ付けします。
 サウンドユニットのケースにピンバイスで穴を開けリード線を通してケースを元に戻します。



 このリード線にスイッチをハンダ付けします。  スイッチを入れると踏切音が鳴り続けます。スイッチを切ると通常のサウンドユニットとして使えます。
 この時は踏切音も元のボタンで操作できます。

 今回トグルスイッチを使いましたがスライドスイッチなどON/OFFが切り替えられるものなら何でも構いません。
 最初スイッチを使わずショートさせたままにしてサウンドユニットの電源スイッチでON/OFFさせようかと思いましたが、サウンドユニットの電源を入れた後、踏切音のスイッチを接触させないと音は鳴らないようです。


制御基盤の組み立て

 踏切警報機の点滅を遮断機の開閉機構を利用して行ってきました。
 今回サウンドユニットから流れる効果音のON/OFFもこの開閉機構で制御すれば良い訳ですが、ここで困った問題があります。
 点滅装置は3つあるのに対してサウンドユニットはひとつですから各踏切でサウンドユニットを制御すると点滅の制御も3つとも同じように制御されてしまいます。
 そこで写真の様な2回路のリレーを使う事にしました。



 今まで点滅装置をON/OFFさせる代わりにリレーをON/OFFさせます。  このリレーで点滅装置とサウンドユニットの両方を同時にON/OFFさせます。
 2回路あるので点滅装置とサウンドユニットは全く別の電気系統になるのでお互い影響しません。
 折角なのでサウンドユニットの方には可変抵抗を入れておきます。  抵抗の値を各踏切のリレー毎に変えておけば踏切によって音量が変化するはずです。
 これらを踏まえた回路図は以下のようになります。



 リレーはOMRON社製のG5V-2の5V仕様のものを使いました。  白抜き数字はこのピン番号を表します。
 今回点滅装置の電圧を5Vにしていますので5Vのものを使いましたが使用する電圧に合わせてください

 なおリレーにかける電圧の制御や各接点の極性はありませんので逆にしても構いません。
 可変抵抗は200Ωのものを使いましたが、100〜500Ωのものが使えると思います。



 回路図に従ってユニバーサル基盤にリレーと可変抵抗を配置してハンダ付けをします。  各接点とリード線で配線をします。


動作テスト

 各リレーの抵抗値を変える事により通過する踏切によって音量が異なります。
 今回の設定は駅のホームにいる時を想定して行います。
 近くの踏切を通過する時は音量を大きく遠くの時は小さくして遠近感を表現します。

 リレー1(駅前踏切用)の可変抵抗を音量最大(0Ω)、リレー2(カーブ道路踏切機)の可変抵抗を真ん中(約100Ω)、リレー3(小踏切用)の可変抵抗を音量最小(200Ω)に設定しておきました。(上写真の可変抵抗つまみ位置を参照)
 リレー1を0Ωにしたので遮断機が全部閉じると最大音量になりますが全部同じように音を絞っておくとオームの法則(並列時は反比例)に従って閉じた分だけ音量を大きくなります。

 実際に電動遮断機を動かした時の動画(YouTube)です。
     

 最初は踏切を順番に開閉しました。踏切によって音量が違う事が確認できると思います。
 次に遮断機を全て閉じていきます。この時の音量は一番大きい音量(0Ω)なります。

 続いてレイアウト上に車両を走らます。  遮断機の開閉と小踏切の制御はNATOCの制御ポイント機能(予め制御するポイントを定義)を使っています。

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