SL鉄道模型転車台電動化実験その5
2013年1月23日


 いよいよ講談社の週刊SL鉄道模型の転車台の配布が今週から始まります。
 今まで転車台の電動化の実験を行ってきましたが今回は転車台の電源の制御の実験を行いました。



 35号で配布されたコントローラーには転車台スイッチというものがあります。
 このコントローラーり出力にはD.C.フィーダー出力の他に転車台用出力があります。
 この出力のON/OFFを制御するのがこのスイッチでONの場合は通常の出力と同じ電源が出力されます。
 転車台を動かしている間は転車台に載っている車両を停止させる必要がるのでその時はこのスイッチを切っておきます。
 またスイッチを切っておけば車両が本線から侵入してきたら自動的に転車台に止める事もできます。

 転車台はNATOC Nゲージ自動列車操作システムの次期バージョンで対応する予定です。



 自動運転のスイッチと転車台ボタン兼インジケータを追加しています。
 またポイントスイッチを3台分追加しています。
 転車台スイッチはそのまま転車台の電源制御のスイッチとして使います。
 機能としてもオリジナル通り本線電源をON/OFFを制御します。

 実際のインタフェイスへの対応はこのレイアウトにはない4台目のポイントとして扱います。
 このポイントの切替を転車台電源のON/OFF切替とします。
 現在採用しているI/Oコントローラーの場合ポイント4の直進切替用リレーに転車台電源のフィーダを接続すれば制御できるようにします。(次期バージョンで対応)


 今回はロボゼロのサーボでの車両制御で行ってみました。
 NATOCの現バージョンでは
サーボによる列車制御をサポートしています。
 これと同様の切替装置をもう一台作製すれば実現できるのですが今回はひとつのサーボで本線電源の制御と転車台電源の制御ができるようにしてみます。



 今までの切替装置に対して上側に転車台用電源のマイクロスイッチを2個取り付けました。
 またサーボホーンを180度回転させて取り付けています。
 サーボが原点の場合写真のようにスイッチを押す部分が真下にくるようにしています。
 なお電気的には追加するマイクロスイッチはひとつでいいのですがサーボホーンがどちらに向いてもスイッチが押せるように2個取り付けています。



 今回の配線図です。  青と赤は従来の配線そのままで橙と緑は転車台用に新たに配線した回路です。



 サーボが90度回転すると今までのように本線用のマイクロスイッチの片方だけが押されます。
 サーボが120度回転すると本線用のマイクロスイッチと転車台用のマイクロスイッチの両方が押されます。
 すなわち90度と120度を切り替えると転車台のスイッチがON/OFFされる訳です。

 同じように反対側の本線用のマイクロスイッチに対しても上の転車台用のマイクロスイッチを押すようにします。
 サーボを原点に戻すとどのマイクロスイッチも押されないので列車は停止します。
 なおこの構造だと本線はOFFで転車台はONという状態ができませんが、本物のコントローラーも同じで本線を停止にすると転車台にも電源は供給されません。


 今回の実験ではNATOCの次期バージョンのプロト版で試してみました。



 サーボの設定コマンドで転車台の停止位置の調整ができるようになっています。
 列車制御の設定の「転車台連動」をチェックすると今回のサーボが制御できるようにしています。
 ダイアログ右下の転車台電源の前進と後進のサーボ位置でマイクロスイッチが押されるサーボの位置が調整できます。
 なお転車台OFFの位置は列車制御サーボと共通になるので転車台での設定は要りません。



 上は自動運転プログラムの編集画面ですがは今回拡張した転車台に対する制御です。



 転車台の制御定義では転車台の接続線の切替(反転も可)や転車台ON/OFFの切替を定義します。
 自動発車は転車台が指定した番線に接続したら自動的に転車台電源をONにする機能です。


 実際に自動運転プログラムを行った動画です。

     

 各引き込み線が短いので列車が引き込み線に入ったらすぐに止める必要があります。
 なお配布される転車台では接続されていない引込線には電源が供給されない仕組みになっているようです。
 この実験装置ではその機構は実現できていませんが配布される転車台を使えばその機能が使えるはずです。

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